図書室でキミと~秘密事は図書室で~


状況はよくわからないが、健気?に頭を下げる彼女の姿に

少し、笑みが零れる。



可愛い。

こんな風に変わった行動をとる彼女が。


なかなか、素直に謝れる子もいないだろう。

しかも、自分でもよく状況が掴めてないところが…なんというか




……好感が持てる というか。




「……中川さん?」


「っは、はいっ。」



なるべく優しい声を心掛けて、頭を下げたままの彼女に近寄った。




「頭、上げてよ。
俺…そんなに怒ってるみたいだった?」


「ぁ、いや…あの…」




やっと見えた中川さんの顔は

少しだけ赤くなっていて、なんだか可愛かった。




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