図書室でキミと~秘密事は図書室で~


彼女の姿をみただけで、刺々しかった心が丸く溶けていくような気がする。


イライラしていた頭に冷静さが戻ってきて、やっといつもの自分になったみたいだった。



すっかり調子を取り戻した俺は、ほんのり頬を染めている彼女に向かって

つい言葉を溢す。




「中川さんって、見てて楽しいね。」


「え??」


「ぁ、ごめんごめん。変な意味じゃなくてさ…

行動とか、仕草とか、一つ一つが面白くて可愛いから。」





可愛い


本当は、たぶん変な意味だな(笑)



ただ、ちょっと知られたくない感情かもな。




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