図書室でキミと~秘密事は図書室で~


そして、ハッとした中川さんに

また微笑む。



「今度から、中川さんのサポートは俺の仕事になったから。

いつでも頼ってね?」




この言葉は


『担当は俺なんだから、紳じゃなくて俺を頼れ』


って意味だ。



伝わったかどうかは……いや、たぶん伝わってないだろうな。




そんな独り言を心の中で言い捨て、思わず伸ばした手。



拒まれなかったことが素直に嬉しくて

手に触れる、中川さんのサラサラとした髪が心地いい。



ふと目を閉じてうっとりとする姿は、なんだか猫のようにも見えて

いつまでも撫でていたくなる。





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