図書室でキミと~秘密事は図書室で~


それから数分。



ガララッ…


控えめに開けられたドア。



「……ぇ?」



びっくりしたように呟いた、小さな声が聞こえてきた。


…………来た…




「ぁ、やっと来た。」


「……ぇ…」



目が合った彼女は、みるみるうちに頬がほんのり赤く染まっていく。


フッ…そんなにびっくりするかな?

俺がいたらダメだったかな?



大きく目を見開く中川さんは、本当に「純粋」という言葉がよく似合っている。




そんな可愛らしい彼女に

また自然と微笑みかけていた。




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