図書室でキミと~秘密事は図書室で~
ふと、一瞬だけみえた彼女の表情に
体が固まった。
「……っ」
なんで
なんでそんな顔をしている?
何かを悔やんでいるような
悲しんでいるような
そんな悲痛な感情に、顔を歪ませている………
その理由はなんだ?
キミに、そんな表情をさせているのは誰だ?
もしかしたら、俺が原因か?
………それなら…
「………待って。」
「へ…」
今にも去っていこうとしていた彼女の腕を掴んで、引っ張った。
すると、彼女も気を抜いていたのか…俺の胸にその細い背中がぶつかった。
「わっ…ごめんなさい……!!」
「いゃ、いいんだ。俺が無理矢理引き止めたんだから。」
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