図書室でキミと~秘密事は図書室で~


戻ると、オレンジジュースを飲んでいる中川さんがいた。


一人で座っていたものだから、周りの奴らから見られている。

…むっ。



近くにいくと、俺に極上の笑顔を見せてくれた。

可愛いな。


彼女に促された通り、俺も飲み物を入れる。

アイスコーヒーを注いで席に戻った。



「先輩、コーヒー好きなんですか?
あたしなんかオレンジジュースなのに…」



自分のグラスと俺のグラスを交互に見ながら、ちょっとだけ俯く中川さん。

しゅんとした表情も…うん。


つい見つめてしまう。



「コーヒーは好きだけど…コーラとかも飲むよ?
ただ、オレンジジュースはあんまり好きじゃないな。」


「そうなんですか?
なんでですか?」


「だって、ちょっと酸っぱいし…逆に喉渇かない?」




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