となりの空席
「弥生!!」
「ぁ...」
タケルだ...
「お前こんなとこで寝んなよな、風邪引くぞ。濡れてっし」
「ぁ....ぅん」
いきなりすぎて言葉が出ない
「お前、今日学校休んだのになんで俺ん家の前にいんの?」
私は少し俯いて言うことを決意した
「あのね...今日学校休んだのは、荷造りの為なの...。明後日に私、引っ越すの...明日、学校でみんなに伝えるんだけど...タケルと史織には自分からキチンと伝えたくて...」
「ふーん...どこ行くんだ?」
「隣の県...」
「結構遠いな」
「うん....」
「まあ、向こうでも頑張れよ」
え?
...なにそれ
...なにそれ
私、タケルにとってそんな存在?
そんなに割り切れちゃうもの?