不良くんとの恋愛事情
「....凛ちゃん?」

凛ちゃんはいきなり止まると、T字路の先をみていた


不思議に思った私は、凛ちゃんがみてる視線の先をみた







「...喧嘩..」


それはT字路の真ん中辺りで始まってる喧嘩だった

3対3の喧嘩


学ランの制服を着た人達と、灰色のブレザーを着た人達

見た感じからして、学ランの人達のほうが強いってわかった


その中でも一際目立った人が一人




顔に傷はあるけど整った顔つき

耳にはシルバーのピアス

学ランの下に着てる黄色のTシャツに赤いフードつきパーカー

少し長めの銀色の髪

前髪に入ってる蒼いメッシュ



まるで、銀色の狼みたいだった









―――ガシッ

急に手を捕まれる

顔を上げれば凛ちゃんが少し険しい顔をしていた



「...凛ちゃん?」

「美羽、あそこの道走り抜けるよ。ただ、走り抜けるときは絶対あの人達を見ちゃだめ...わかった?」


凛ちゃんのいつになく真剣な顔に、私は素直に頷いていた


「よし。じゃあ...行くよ」


凛ちゃんの合図と共に、私達は急いで喧嘩してる人達の横を走り抜けた



< 7 / 10 >

この作品をシェア

pagetop