きみに届け,この想い
「よぅ、叶華」
そう言いながら立ち上がり、あたしの方へ歩いてきた。
「で、大事な話って何?」
あたしの髪の毛をいじりながら聞いてくる光太。
ちゃんと言わなきゃ。
あたしは心の中で「よし!」っと言う覚悟を決めた。
「あのね、光太の赤ちゃんができたみたい」
あたしがそう言うと、光太は固まってしまった。
「こ、光太?」
この時、あたしは光太の返事を期待してた。
“産んでほしい”
って、
“一緒に育てよう”
って。
その言葉を期待してたんだ。