現代戦国時代3
「……次は俺か」

「そういうことだ」

孫市とともに現代戦国時代を戦ったメンバーはすでに戦線を離脱している。

こうなることは孫市も覚悟していたことだ。

「孫市様……」

気圧される雑賀衆は言葉を出すのすら、厳しい状態だった。

「ここは任せろ。今は状況報告に専念しろ」

「…は……はっ」

雑賀衆はたどたどしい口調で返事をすると、背を向けて城へと戻っていった。

辺りの業火は、それを見届けさせると二人を丸く円のように囲った。

「……こうやって慶次もやったわけか」

「そうだ」

「お前にとって、仲間とは一体なんだったんだろうな?」

「ただの敵に成り下がっただけだ」

「……そうか」

孫市はゆっくりと銃口を幸村の眼前に突きつける。

「だったら、俺も成り下げてみろ。俺がお前に戦友とは何かを教えてやる」

「やってみな。俺はお前に絶望を教えてやるよ」

幸村は代わりに槍を喉元へと突きつける。

今、二人の戦友は袂を分かち、最悪の戦いを繰り広げようとしていた。
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