現代戦国時代3
雨にうたれながら、孫市は天を見ていた。

『……なぜだ…』

自分がなぜ仰向けに倒れているのか、孫市にはわからなかった。

銃を握っていた左手というよりは左肩の感覚すらない。

目線を左にやると、肩の辺りが赤に染まっていた。

「そうか……俺は……」

「孫市……」

聞き覚えのある声。

「俺は……死ぬのか…」

孫市は死を直感し、ゆっくりと目を閉じるのだった。
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