現代戦国時代3
夢の中で死ね
謙信率いる本軍は、ようやく敵方の本陣にたどり着いていた。

しかし、本陣にはあり得ない光景がそこには広がっていた。

敵兵は一人もおらず、それどころかいたのは一人の青年だけだった。

「やあ。ここまで来たということは、どうやら運がよかったようですね」

朗らかに話す青年。

謙信と政宗は、想像とはかけ離れた大将に驚愕した。

「はは……お前みたいな奴が大将とはな」

「人は見かけによらないものですよ。伊達政宗さん」

こちらは数百もの兵を引き連れているにも関わらず、青年の顔は自信に満ちていた。
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