最終列車
プロローグ


心の中の天秤に乗せられていたもの。

その2つが何だったのかはわかっているはずだった。

いや、そうだと言い聞かせていたんだ。

そう信じていたかったから。



でも違ったんだね。

あの出逢いが全てを変えたんだ。


ほんの少しのあの時間で、

全てが変わった。



ずっと忘れられなかったんだ。


あの日、あの場所でのことが、

忘れられなかったんだ――。





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