one's first love
その日の放課後、
あたしは裕くんの家に
お邪魔をしていた。

裕くんの部屋に二人きり。

いつも通り、
二人でベッドに座って、
手を繋ぐ。

手を繋ぐ、この行為は、
あたしたち二人の中では、普通で、
裕くんの家に来ると、
二人きりだと、
ぎゅって、抱きしめ合うのも、膝枕をするのも、
普通。
当たり前になって来ていた。

あたしたちの距離は
確実に縮んでいて、

あたしは、
もっともっと、
裕くんを好きになっていた。


そして、その日の夜中、あたしは三度目の告白をした。


『やっぱ…あたし、裕くんが好きだよ。』
あたしは直接言うのが怖くて、メールでいった。


無理だってわかってる。
これで最後。

フラれたら、
もう好きなのやめる。

だから…
だから神様。
お願いします。


あたしと裕くんを、
どうか結んでください。


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