【完】強引な告白
「え………

なんであなたが?」



「…お前、なんで俺のこと知ってんの?」



へ…?


なんでって…さっき……



あっそうか。



あれは目が合っただけだし、話してもないんだから私たちは全く初対面なんだよね。



向こうは私のこと見てたから、知ってると思うけど。


「…さっき目合いましたよね?」



そう尋ねると、彼は笑った。



また胸がきゅんと小さくなる。



胸の奥に一つ一つ何かが落とされていく。



それは熱となって、私の身体中を駆け巡る。

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