恋は翼に乗って~アロハ・ハネムーン~



兼高の運転するオープンカーに四人は乗り込んだ。



途中の通り雨で兼高はホロを掛けた。



「シャワーですよ。地元の人間はそう呼んでます。なに、アッという間に上がりますから」



兼高は明るく、後部座席の米山夫妻に声を掛けた。しかし、公作はそれを聞いていないらしく返事をしなかった。



バックミラーに、真剣な面持ちの公作が写っていた。
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