恋は翼に乗って~アロハ・ハネムーン~
フォードのコンバーチブルはオアフ島の海岸線を、時計と逆周りで走った。
ホノルル市街を一歩抜けると、もうそこは都会の喧騒とはかけ離れ、ノンビリとした本土の田舎を思わせた。
まばゆい陽光、穏やかな海。
風が弱く、サーファーやボディボーダーもあまり海には出ていない。
途中日本語文字の看板を目にしたはる子が、指を指してはしゃいでいた。
北に向かってしばらく走ったあと、フォードは内陸に向かって左に折れた。