恋は翼に乗って~アロハ・ハネムーン~



「ボスっ、なんなんですかっ。山崎英助は今後のドリームトラベルの金ヅルでしょーっ!」



「なんだ、じゃあ覚悟の上だったというのか?」




「当たり前ですよぉ。山崎英助は私がジャパントラベルでバイトしていた頃から、いやらしー目つきで人のこと舐め回すように見てましたもん」




「だったら、どうして・・・・・」



兼高は拳をさすりながら、唖然としていた。



「もちろん売り上げ黒字のためですっ。ボスはお人よしだから、自分のサラリーを犠牲にしてガイドの人たちに分配してるの知ってたんですから。
事務所の家賃も先月分はまだ未払いでしょ。そんなとき山崎英助の事務所から依頼がきて・・・・こうなったら長期契約とって、ボスの分もわたしが稼ごうと・・・」




瑠美はのびている山崎英助に目を落とした。






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