恋は翼に乗って~アロハ・ハネムーン~
「いいですね、それでどうやって」
瑠美は身をのりだした。
「それをこれから考えるのだ。とりあえずここに2枚の航空チケットがある。今週末から四泊六日で新婚旅行に出かけられるご夫婦のものだ」
「はい、はい、それで?」
「実をいうと最初お隣のジャパントラベルが募集したツアーに申し込みされたんだ」
「・・・はい」
「が、最少催行人員に満たなかった。このご夫婦だけだったんだ。となると、中止になってしまう・・・そこで、心優しいおまえのパトロンが気の毒に思って、わが兼高ドリームトラベルに委託してきたってわけだ」
「はいっ?」
「どんな経路であろうとお客様に変わりはないっ!!」
兼高はどんと胸を叩いた。