恋は翼に乗って~アロハ・ハネムーン~


「いいですね、それでどうやって」



瑠美は身をのりだした。




「それをこれから考えるのだ。とりあえずここに2枚の航空チケットがある。今週末から四泊六日で新婚旅行に出かけられるご夫婦のものだ」



「はい、はい、それで?」




「実をいうと最初お隣のジャパントラベルが募集したツアーに申し込みされたんだ」



「・・・はい」



「が、最少催行人員に満たなかった。このご夫婦だけだったんだ。となると、中止になってしまう・・・そこで、心優しいおまえのパトロンが気の毒に思って、わが兼高ドリームトラベルに委託してきたってわけだ」



「はいっ?」




「どんな経路であろうとお客様に変わりはないっ!!」




兼高はどんと胸を叩いた。




< 21 / 200 >

この作品をシェア

pagetop