恋は翼に乗って~アロハ・ハネムーン~
「それは、そうですけど・・・何もこっちまで二人で行くことは・・・。それに二人ともでかけちゃったら事務所はどうするんですか?」
「鍵かけていくよ。いくら俺でも一週間は開けっぱなしにしておかないよ」
「・・・いえ、そういうことではなくて、いない間の業務は・・・」
「あっ、簡単なことはお袋がやってくれるよ。結構好きらしいんだ、こういうこと。ファックスや電話は、お袋のマンションに切り替えておくから安心安心。それと今回のツアーは今後のモデルケースとするため、採算度外視でやる。したがってよーく勉強するように」
兼高はけろっとしてそう言った。瑠美は呆然と彼を見ていた。