恋は翼に乗って~アロハ・ハネムーン~
四人が再びバンに乗り込んで、チャドがアクセルを踏み込んだ時、米山夫妻は二つの包みを出した。
「兼高さんと渡良部さんにです。安物ですが世話になるお礼です」
「えーっ!嬉しいっ。開けてもいいですか?」
瑠美がはしゃいだ。
「トラベエなんだ、はしたない。米山さんどうぞお気を遣わないで下さい。私達は仕事とはいえ、喜んで頂くためにやってるのです。お客様に気を遣わせるなんて、とんでもないことです」
兼高は恐縮した面持ちで、そう言った。