恋は翼に乗って~アロハ・ハネムーン~



「わーっ、素敵なムームー!わたしにピッタリ」



瑠美がすでに包みからムームーを取り出して、身体に当てていた。



「トラベエ!お前はぁ」



兼高が叫んだ。その声を公作が抑えた。



「まあまあ兼高さん、会ったばかりで失礼かと思うのだが、ワシらはこんなに良い旅にして頂いて感謝しておるのです。せめて気持ちを受け取ってください」



再びはる子から差し出された包みを、兼高はうやうやしく頂戴した。



「本当に申し訳ありません。では遠慮なく」
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