3割の恋。
雑踏を掻き分けて、見慣れたビルの3階まで来た。
『Diamond Butterfly』と書かれた扉が、いつもより重そうに見える。
精一杯の力で扉を開けると、店内はまだ明るく、キャストのみんなは掃除やら、ヘアメイクやら、開店準備に追われている。
どうしたら良いのかわからず立ち尽くしていると馨ちゃんが寄ってきた。
「おっ紗耶香。」
小声になって、話は聞いてるから座って待ってなと言われた。
あたしは場違いな空気をまといながらソファーに腰を下ろした。
烏龍茶を出され、落ち着きなくストローで氷を突いていると
「ゴメンね。」
と声が降ってきた。
その方向を見ると代表の礼苑さんが心配そうに、こちらを見ている。
「話聞かせてくれる?」
と言われて、あたしはあったことをできるだけ細かく喋った。
「歩夢のために連絡してくれてありがとう。目の前で連れてかれて怖かったでしょ?オーナーにもさっき連絡入れたから来ると思う。俺とオーナーで歩夢取り返すから大丈夫だょ。不安だと思うけど信じて待っててくれる?」
あたしはこくんと頷いた。
『Diamond Butterfly』と書かれた扉が、いつもより重そうに見える。
精一杯の力で扉を開けると、店内はまだ明るく、キャストのみんなは掃除やら、ヘアメイクやら、開店準備に追われている。
どうしたら良いのかわからず立ち尽くしていると馨ちゃんが寄ってきた。
「おっ紗耶香。」
小声になって、話は聞いてるから座って待ってなと言われた。
あたしは場違いな空気をまといながらソファーに腰を下ろした。
烏龍茶を出され、落ち着きなくストローで氷を突いていると
「ゴメンね。」
と声が降ってきた。
その方向を見ると代表の礼苑さんが心配そうに、こちらを見ている。
「話聞かせてくれる?」
と言われて、あたしはあったことをできるだけ細かく喋った。
「歩夢のために連絡してくれてありがとう。目の前で連れてかれて怖かったでしょ?オーナーにもさっき連絡入れたから来ると思う。俺とオーナーで歩夢取り返すから大丈夫だょ。不安だと思うけど信じて待っててくれる?」
あたしはこくんと頷いた。