君を想うとⅡ~Secret love~
「痛い、イタイッ!!」
「アホか!!俺のえぐられた傷の痛さはこんなもんじゃねぇよ!!」
最後にゴンッと脳天にパンチをすると。
センパイはグイッとビールを喉に流し込んだ。
「毎日毎日!!
伊織は隣にいるわ、部長は目の前にいるわ、生き地獄のような毎日を過ごしてんだぞ、俺はっ!!」
ふーん。
伊織からは“しゅーちゃんは普通に接してくれてる”って聞いてたけど…。
これは大分、無理してるみたいね……。
「じゃあ。
伊織に言ったらしい“部長に飽きたら俺の所に来いよ”…っていうのも……。」
「悪いか!!本心だよ!!!」
顔を真っ赤にしながら。
センパイはごまかすようにビールを喉に流し込む。
羨ましかった。
こんなにセンパイに想われている、伊織が。