君を想うとⅡ~Secret love~
「でも…、遅かれ早かれこうなったと思うよ。」
意外なセンパイの言葉に驚いて。
フッと彼の目を見ると。
「俺が亜美と婚約してても、してなくても…伊織は俺じゃなくて部長を選んだと思うよ。」
彼は寂しそうに笑いながらこう言った。
「部長といる伊織は自然だよ。怒ったり笑ったり、文句言ったり。
……。
部長の前では、俺の知らない表情を見せるから…ちょっと妬けるよ。」
そう言って、切なそうにビールを飲む彼を慰めてあげたいと思った。
だけど…
私じゃダメなんだ。
藤堂センパイは今でも伊織のことが好きなんだから……。