君を想うとⅡ~Secret love~
だけど…
伊織は違った。
あたしがどんなに毒を吐いても、笑ってあたしを認めてくれる。
どんなにキツイ返しをしても、裏で悪口言ったり、あたしの信頼を裏切るようなことは絶対にしない。
伊織はあたしにとって、初めてできた信頼できる女友達だった。
クールな外見のクセに中身は子どもで夢見る少女。
真っ直ぐで誠実な伊織は、やっぱりどこか藤堂センパイに似ていてあたしの心を苦しくさせる。
「言えるわけ…ないじゃない。」
センパイが好きな気持ちと同じくらい、あたしはアンタを好きなんだよ??
ホントの気持ちなんて…
言えるわけ、ないじゃない。