君を想うとⅡ~Secret love~
そう言って、笑うと。
腕の中のクール女はまた大泣きしはじめた。
部長さんはそんな伊織を見て、目を細めながら微笑んでいた。
伊織。
趣味も性格も違うあたし達なのに、どうして同じ人を好きになっちゃったんだろうね。
自分の気持ちが言えなくてツラい時も多かったけど、心は理性じゃ変えられない。
行き着くとこまで行き着いて、自分が納得するまでやりきらなきゃ、きっと後悔しか残らない。
「伊織、応援してて?
あたしの恋の反撃はこれからだから。絶~っ対にオトしてみせるわ、センパイを!!!!」
そう言ってウィンクすると。
「うん。ちょっと複雑だけど、応援するよ。」
涙目のまま伊織が微笑む。
それを見て……
何故か鬼の形相をして部長さんが、伊織をギロッと睨んでいた……。