君を想うとⅡ~Secret love~
「私じゃ……」
『私じゃダメですか?』
そう言おうとした時。
「オムライスお待たせ!!」
タイミングよく現れた祐吾の登場に。
私の言葉は胸の奥へと飲み込まれた。
「やり~!!フッワフワのトッロトロ~!!」
藤堂センパイは嬉しそうに口の中にオムライスをかき込む。
よかったのか
悪かったのか。
私の素直なすべてのキモチは。
また胸の奥底にしまわれてしまった。
伊織はいなくても婚約者のいる彼。
私の入る隙間なんてどこにもないことくらいわかっているのに。
それでも私は彼が好きだった。
諦めきれないキモチは…私も同じだ。