君を想うとⅡ~Secret love~
同じ頃。
「あの子…オマエの何なワケ?」
「ああ、高宮?彼女。」
「はっ?」
「だから…彼女。」
エレベーターの中で桐谷慎と早坂さんはこんな会話をしていた。
「わかったら…手ェだすなよ?龍。」
「さ~、どうだか。
だって…あの子となら結婚できるだろ?俺。」
「…龍!!!!!」
「ま…。せいぜい守りに入ってろ、慎。」
そう言って。
早坂さんはニヤリと笑う。
桐谷慎。
どこまでもバカな私は、気づけなかった。
あなたと早坂さんの関係に。
私がもっと賢い女なら…
あんな風にあなたを悲しませなくてよかっただろうに。