君を想うとⅡ~Secret love~



今さらだけど…

やっぱり、桐谷慎はキレイだ。







桐谷慎の後ろには夕焼けで真っ赤に染まる空と雲。


騒がしい喧騒に、そびえ立つビル群。








その全てが一枚の絵のように、桐谷慎を美しく彩る。







赤く染まる髪も、瞳も、彫刻のようにキレイなその顔立ちはもちろん。

右手に持たれたタバコすら、セクシーで…ドキドキする。








「………。」









そんな綺麗な桐谷慎に見とれていると



「何?見とれちゃった?」



彼はクスッと笑って私の顔を覗きこむ。








「ま、まさかっ!!!!バカなこと言わないで!!!!」







本心を言い当てられて、私の顔がだんだん熱くなる。







ヤバい。

きっと今、私の顔はタコみたいに赤くなってる。







そんな上気した顔を見られたくなくて、桐谷慎からプイッと顔を背けると。






「素直じゃないね。」






桐谷慎は私のアゴをクイッと持って、無理やりに正面を向かせた。







< 178 / 476 >

この作品をシェア

pagetop