君を想うとⅡ~Secret love~
・君さえよければ
…ズルい。
桐谷慎はズルい。
ジェットコースターみたいに上げたり下げたり、私の気持ちを簡単に操って。
彼がおこすドキドキと安心とイライラの連続が私の“好き”をどんどん加速させる。
桐谷慎は…、わかっててやってるのかな。
わかっててやってたとしたら、相当な女ったらしだ。
私は桐谷慎といると、たまらなく不安になる時があるんだよ?
側にいればいるほど。
知れば知るほど彼がどんどん好きになる。
抱き合えば抱き合うほどに、
彼の体温を感じれば感じるほどに、
桐谷慎という存在が愛しくて胸の奥が苦しくなる。
こんなに人を好きになったことなんて…、今までなかったから。
こんな気持ち、知らなかったから。
私は時々、怖くなる。