君を想うとⅡ~Secret love~




「つけている香りも同じなんて…。
2人は雰囲気だけじゃなく好みも似てるんですね。」




何も考えず。

何も気にせずにそう言うと。






早坂さんは


「そうだとしたら…。
慎も、罪なコトするな。」



気まずそうに笑う。










――へっ……??










早坂さんの言っている意味はわからない。


だけど…嫌な予感がする。

これ以上は聞いちゃいけない。


私の直感がそう告げている。








聞いちゃダメ。

聞いちゃダメだよ、伊織。







心に栓をして。

耳に蓋をして、早坂さんの言葉を聞かずにすむようにしたかったのに。








「Happyは……イブがつけてた香水だよ。」










願いはむなしく、

早坂さんは残酷な事実を私に告げた。




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