君を想うとⅡ~Secret love~
私の涙を見てハアとため息をついた早坂さんは。
「その様子じゃ…、ご飯どころじゃないね。このまま家まで送るよ。」
交差点を曲がり代官山方向へと車を走らせる。
「ごめんね、高宮さんを傷つけるつもりはなかったんだけど…。」
「……。」
「知らなかったんだね。
Happyの香りがイブの香りだ…って…。…ごめん。」
優しい早坂さんは、何とか私を立ち直らせようといろいろ話をしてくれているのに…、私の心の中は負の感情で埋め尽くされてる。
ダメだ…。
立ち直れないかもしれない。
こんな形で知らされたコトにも、もちろんショックだけど…
やっぱり私には無理なんだと思ってしまう。
イブの代わりになることも、イブ以上に想われることも……私にはできないんだと言われてるみたいで。
胸の奥が張り裂けそうに苦しくて…。
「…うっ…、ふぅっ……。」
私は…嗚咽をあげながら、泣き出さずにはいられなかった。