君を想うとⅡ~Secret love~
――ビクッ
穏やかだけど、威圧感のある早坂さんの言葉に私の体が反応する。
「イブと慎は…2人で一つみたいな2人だったよ。
お互いがお互いの足りない所を補い合っていたわりあってて…。見てるこっちがホンワカした。」
ヤだ……。
聞きたくないよ…。
私は桐谷慎と付き合ってからも、イブの話題にあまり触れようとはしなかった。
そんなのカンケーない…なんて、思ってたワケじゃない。
カッコいい理由なんかじゃない。
ただ…
怖かったんだ。
イブを知れば知るほど
桐谷慎を好きになればなるほど、
彼の後ろに見え隠れするイブの存在が、私には恐怖だったの。