君を想うとⅡ~Secret love~



「せっかく俺が逃げ道を教えてやったのに…、苦しい現実を選ぶなんてどうかしてる。」





その言葉は早坂さんとして発した言葉なのか、

イブと私を重ねてお兄ちゃんとして発した言葉なのか…。




早坂さんの真意はよくわからない。








だけど…

抱きしめてくれた腕も、声も優しくて。


私は不思議と安心できた。









「これだけ言っても辞めないなら…仕方ないね。」


「…??」


「ホントは慎とキミの為に、別れさせようと思ってたんだけど…。
キミがそんなに慎を想う気持ちが強いなら…応援するよ。」




そう言って。

早坂さんは体を離した。



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