君を想うとⅡ~Secret love~
「高宮!!!」
ロックを解いた瞬間。
桐谷慎は乱暴に助手席側の扉を開けて
私の体を車の外へと引っ張り出した。
そして私を自分の胸元にギュッと引き寄せ、抱きしめると
「…どういうつもり?俺、言ったよね?
高宮には手を出すなって。」
見たこともない厳しい表情をして早坂さんを睨む。
「おう。だからまだ手は出してねぇよ?」
早坂さんはそんな桐谷慎の言動に少しも怯みもせず。
悪びれもせず、そう笑った。