君を想うとⅡ~Secret love~
「ククッ。
慎、オマエが俺の考えてることがわかるっていうなら…。そんなのムリなお願いだってわかってるんじゃないのか?」
「…龍…。」
「慎、俺も鬼じゃねーからな。しばらく時間は与えてやるよ。
“恋愛にセオリーはない”……だろ??
欲しかったら俺は力づくで奪いにいく。誰だろうと遠慮はしない。」
そう言って。
早坂さんは怖い顔をしてギッと桐谷慎を睨み付けると、助手席の扉をガチャリと閉めて。
「じゃーね、高宮さん。
ディナーはまた今度♪」
さっきとはうって変わった優しく冷たい笑顔を向けて、私に挨拶をすると……
ブゥンと車を走らせ、風のように去って行ってしまった。