君を想うとⅡ~Secret love~
「ほんと…お前は素直じゃねぇな。」
呆れたように祐吾は笑うと。
「ま…ここじゃケツも痛いし落ち着かねぇし…。あっちのソファーで話すか。」
…と、祐吾は黒いソファーを指さした。
「…了解。」
断る理由も何にもないから、荷物を持ってソファーに移動すると。
祐吾はカウンターの中で何やらゴソゴソと作業をして。
「ほれ、飲め。」
ノンアルコールのカクテルを私の目の前に置いた。
「サンキュ。」
透明なソーダを口に入れると、口の中には爽やかなライムの香りが広がる。
「わっ。アッサリしてておいしい…。」
思わず感嘆の声をあげると
「理央、ジンライムが好きだろ?
だからそれっぽく作ってみたんだけど…、気に入ってくれたんなら良かったわ。」
と、祐吾は嬉しそうに笑った。