君を想うとⅡ~Secret love~
「ハイ、広報部田中です。
ああ~!!これはこれは…いつもお世話になっております~。
ハイ、ハイ。」
しゅーちゃんと私のデスクから少し離れた所で電話をとって。
ニコニコペコペコしながら電話の応対をする田中課長。
どうやら電話の相手はお偉いさんらしく、いつも以上に腰が低い。
「なあ、伊織。課長があんなペコペコするってことは…
偉いさんなのかな。」
ニヤニヤしながら耳元で囁くしゅーちゃんに
「うん。そうかもね。」
と笑った瞬間。
「えっ!!!!!
突然そんなことをおっしゃられましても…!!!!!
いえっ!!そうではありません。
そうではありませんが…、
…えっ!!!!!?????
お待ち下さい!!
お待ち下さい、早坂オーナー!!!!!!!!!」
田中課長の尋常ではない電話応対に広報部にいる全員が息を飲む。