君を想うとⅡ~Secret love~
ちょっと待って…。
“祐吾のおかげで…”ってことは……!!??
いや、違う。
絶対に違う!!
最後の願いをかけて。
祈るような気持ちで祐吾を見つめていると、祐吾は表情を崩さないまま……静かにこう言った。
「…亜美のお腹にいる子の父親は秀人じゃない。
………俺の子だ。」
バチーーン!!!!!!!
それを聞いた瞬間。
私は祐吾の頬を思いっきりパーで叩いた。
「…ハァっ…ハァっ…!!!!!!!」
真っ赤に腫れ上がる祐吾の頬。
涙でボロボロの顔の私。
「アンタ…正気!!??」
怒りのあまりに体が震える。
足はなんともないのに、手だけがガクガク震えて、意味もないのに呼吸が苦しい。
人って臨界点をこえて怒るとこうなるのだと、初めて知った。