君を想うとⅡ~Secret love~
「俺たち取締役をジイサマだなんだと…、考えが古いと散々罵った挙げ句。
自分の考えを貫いて出した成果がコレか!!!!!!」
50代半ばの常務が忌々しそうに桐谷慎のデスクを睨む。
彼の剣幕に部署の空気が凍りつく。
「田中。
桐谷に連絡が取れたらすぐに俺の部屋へ来いと伝えろ。」
「…は…、はいっ!!!!!」
「いいか。
当然だが……、辞職も覚悟の上で来いと伝えるのを忘れるな!!!!!」
それだけ言うと。
チッと舌打ちをしながら常務は広報部から出ていった。