君を想うとⅡ~Secret love~



あの日。
桐谷慎は突然の電話でお父さんに今すぐに来るように呼び出されたと聞いた。



そして『行かない』と言った桐谷慎に。



『行かなきゃダメだよ』と言ったのは他の誰でもなく。




イブ本人だ…、とも聞いた。









「早坂さん。
イブのコトでアナタは沢山苦しんだ。だけど桐谷慎だって傷ついたんです。」










大切な人がある日突然いなくなる。





そんな苦しみ、私には耐えられそうにない。





それが愛する人なら尚更のこと。








当たり前だけど、桐谷慎はあの夜を一生後悔して生きて行くんだと思う。




私を愛してくれても、二人の未来がどんなに幸せでも、彼があの日の夜を忘れることは決してないだろう。




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