君を想うとⅡ~Secret love~
キッパリと。
早坂さんの目を見ながら言いきると
「ふ~ん。イブの身代わり人形なだけかと思ったら…ちゃんと言うことは言うんだな。」
早坂さんは目を真ん丸にしながら、感心したように頷く。
「当たり前。
早坂さんも言ったでしょ?姿形は全く同じだけど中身は全く違うって。」
私はイブみたいな天使じゃない。
万人に優しく、愛に溢れたオンナなんかじゃない。
いつだって欲にまみれて。
外ではカッコばっかりつけたがって。
中では桐谷慎の愛が欲しくて欲しくてたまらない。
煩悩にまみれた、ただの欲深い女の子。
私はイブみたいに、優しくてキレイな天使なんかじゃない。
「悪かったわね、これが私なの。
あなたの目の前にいる高宮伊織ってオンナはね。気が強くて、可愛いげのない…、ただのつまんない女よ。」