君を想うとⅡ~Secret love~
「バカァっ!!遅いよ!!」
桐谷慎の、のほほんとした姿を見ると緊張の糸がプツンと切れて。
両目から勢いよく涙がブワッと溢れ出てきた。
「はいはい。俺にもいろいろあったのよ、高宮。
でも、もう大丈夫だからね~♪」
桐谷慎はしゅーちゃんの両目を塞いだまんまニッコリと私に笑いかける。
そんな桐谷慎を見てニッと笑うと
「ふーん、お前にしては遅かったんじゃねーの?
カンが鈍ったか?慎。」
私の胸の膨らみに唇をつけながら早坂さんが桐谷慎を挑発する。
だけど桐谷慎は眉一つ動かさずに
「まっね。
こっちにもいろいろと準備があってさ。」
と、早坂さんの挑発をかわす。
「ふーん。大事なカノジョを放置しといて?」
「うん。
だってノコノコと龍の前に行った所で、叩きのめされるのがオチでしょ?
俺、負ける勝負は仕掛けないから。」