君を想うとⅡ~Secret love~



そんな早坂さんの心境を察したのは私だけではなかったらしく。

目の前にいる桐谷慎も諭すように、落ち着かせるようにゆっくりと彼に話しかける。








「龍、お前からイブを奪ったのは間違いなくこの俺だ。それについては何の言い訳もしない。」



「は?
…ふざけんな!!今さら何開き直ってんだよ!!」




その落ち着き払った言動にイラついたのか早坂さんは胸ぐらを掴む力をさらにグッと増していく。








「許さねぇ!!
お前だけは絶対に許さねぇ!!」









そう叫ぶ早坂さんに




「いい加減にしろ!!!!!!!」




桐谷慎は…

初めて怒鳴り声を上げた。









「龍…、お前はいつまでイブを縛りつける気なんだ?
過去にこだわって、執拗なまでに過去にすがって!!時は確実に動いてるのにお前はいつまでも過去にすがりついてイブと正面から向き合おうとしない!!」







そう言って、桐谷慎は早坂さんの目をギッと睨んだ。






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