君を想うとⅡ~Secret love~
目の前で吹っ飛ばされる早坂さんの大きな体。
ドサッと倒れこむ早坂さんを見ながらユラリと立ち上がる桐谷慎。
桐谷慎は早坂さんを殴った拳をギュッと握りしめると
「アイツの死から逃げるのはもうやめろ!!!」
毅然とした目で桐谷慎は早坂さんを見つめる。
すると早坂さんは桐谷慎を睨み返してこう叫んだ。
「ウルサイ!!お前に俺の何がわかる!!!
イブのコトなんてキレイさっぱり忘れて新しいオンナと無邪気に生きてるお前に何がわかる!!??」
「…龍…。」
「何年たっても俺の中のイブは消えやしねぇ!!
許さない!!俺が生きている限り、俺はお前を絶対に許さない!!!」
ジリジリと睨みあいを続ける桐谷慎と早坂さん。
こんな話し合いじゃダメだ。
きっとこんなこと続けてても早坂さんは桐谷慎を変えられないし、桐谷慎も早坂さんの考えを変えられない。
10年という月日は二人の間に、戻れない溝を作ってしまった。