君を想うとⅡ~Secret love~


そう言った瞬間。


「……は?」


早坂さんの顔がピクリとひきつる。







「早坂さん。あなたは、あなたからイブさんを奪った部長を許せないんじゃない。

あなたは…
イブさんのことを忘れようとしている部長を許せないんじゃないんですか?」







早坂さんはカッと目を見開くと、しゅーちゃんの問いかけに“違う!!”と首をふる。





「違う…!!!俺は単純に慎が憎いだけだ!!」






そんな早坂さんをみて悲しそうに微笑むと。







「憎いだけなら…、何でそんなに傷ついた顔をしているんですか。」


「……。」


「早坂さん、自分では気づいてないかも知れないけど…。
あなたは部長を責める時、ひどく傷ついた子どものような顔をしていますよ。

俺の目には…涙をこらえているようにすら見えます。」






そう言って。

しゅーちゃんは早坂さんの顔を覗きこんで柔らかに微笑む。








< 380 / 476 >

この作品をシェア

pagetop