君を想うとⅡ~Secret love~


「無理して憎んでるフリなら…、もうやめましょ?」



あのあったかいお日さまみたいな笑顔で、しゅーちゃんは早坂さんに笑いかける。





「違う!!!俺は…無理なんてしてない!!
ただ慎を苦しめたいだけだ!!」





早坂さんは拳を握りしめながら。
目をギュッとつぶり、“違う”と叫びながら首を横に振る。






その姿は…

なんだか小さな子どもを見ているようで。

あんなに怖いと思っていた早坂さんが…、とても身近に感じられた。









しゅーちゃん。

しゅーちゃんってやっぱりすごいね。

しゅーちゃんは、人の心の中にスルッと簡単に入っていく。



そして…

人の心をほぐして、癒していく。








あぁ…、そうだ。

そんなしゅーちゃんを私は大好きだったんだ。


みんなの太陽で温かい日だまりみたいなしゅーちゃんをあの頃の私は、ひたむきに好きだった。




彼にふさわしい彼女でいたいと…、そう思っていた自分を思い出した。






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