君を想うとⅡ~Secret love~


「早坂さん、俺は“昔愛した女のコトなんて忘れて幸せに生きろ”とは言ってないんです。
忘れたくないなら忘れる必要なんてどこにもない。気が済むまで愛し続ければいい。」






しゅーちゃん……。







そう言いきるしゅーちゃんの目にはいつもの温かさはどこにもない。


どこか冷めたような、淡々とした表情で早坂さんに語りかける。








そしてハァとため息を吐くと。









「愛し続けるコトも忘れる努力をすることもあなたの自由です。それは誰にも止められない。」








早坂さんの震える肩にしゅーちゃんはポンと手を置く。









「…だけど…。
その想いにあなたは他人を巻き込んでる。




あなたはイブさんを忘れたくない。

忘れたくないから部長を恨む。

イブさんを忘れそうになる自分も許せないから自分を憎む。





そんな行為…何か意味がありますか?」





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