君を想うとⅡ~Secret love~



泣きじゃくる早坂さんの背中を撫でながら、桐谷慎の顔を見つめると。



桐谷慎は困ったような顔をして微笑んで、手元にあったタバコに火をつけた。








赤く腫れ上がった頬を見せながら、しゅーちゃんの近くに近づくと



「サンキュ、藤堂。」




桐谷慎はしゅーちゃんの肩にポンと手を置く。










「別に?俺は何にもしてないですよ。
殻を破ったのは…早坂さん自身の力ですからね。俺はその手伝いをしただけです。」









そう言って、自信たっぷりに微笑むと








「全く。
相変わらずお前は俺サマの最大のライバルだな。」







呆れたように笑って桐谷慎はしゅーちゃんのオデコを思いっきりデコピンする。


しゅーちゃんは“いってぇぇ~!!!!!”とオデコを押さえながら叫ぶと







「いっつも部長は一言多いんっスよ!!!」








と、しゅーちゃんが桐谷慎の背中を叩く。




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